「わらの女」カトリーヌ・アルレー著 橘明美訳

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 ハンブルク大空襲で家族を失い天涯孤独のヒルデガルトは、新聞の花嫁募集欄に待ち望んでいた条件の広告を見つける。大資産家で、ハンブルク出身の未婚女性を探す広告主はヒルデが考えていた条件にぴったりだった。

 心を込めて書いた応募の手紙が、功を奏し、ヒルデは送られてきた搭乗券でフランスのカンヌに飛び、面接を受ける。彼女を待っていたのは資産家本人ではなく、秘書のコルフだった。資産家の遺書の中身を知ってしまったコルフは、その内容に落胆。ヒルデに資産家と結婚させる代わりに遺産の一部を自分に譲るよう持ち掛けてくる。応じたヒルデは、看護師として資産家が暮らすヨットに乗り込む。

 フランスミステリーの傑作の新訳。

(東京創元社 1000円+税)

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