「うたの動物記」小池光著

公開日: 更新日:

 先人たちの詩歌に登場する動物をテーマにしたエッセー集。トップバッターは「馬」。動力機械が登場するまで、馬は最速最高の移動手段で、人類が享受した恩恵は計り知れない。なのに、「馬耳東風」や「馬の骨」など馬にまつわる造語に蔑みの目で見るようなものが多いのはなぜか。

 複雑な人間心理に目を向けながら、斎藤茂吉の「税務署へ届けに行かむ道すがら馬に逢ひたりあゝ馬のかほ」を紹介。税金を払うのは義務とはいえ愉快なことではなく、路上の使役の馬の、のほほんとした馬面を見るとさらに不快感が増幅するという心理を歌ったものだという。

 ほか、ゴキブリやナメクジなどの嫌われ者からパンダまで、多種多様な生き物たちを歌った詩歌を、その生態や歴史にも触れながら鑑賞する。 

(朝日新聞出版 740円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「豊臣兄弟!」白石聖が大好評! 2026年の毎週日曜日は永野芽郁にとって“憂鬱の日”に

  2. 2

    川口春奈「食べ方が汚い」問題再燃のお気の毒…直近の動画では少しはマシに?

  3. 3

    あの人「なんか怖い」を回避する柔らかな言葉遣い

  4. 4

    自分探しで“変身”遂げたマリエに報道陣「誰だかわからない」

  5. 5

    (1)高齢者の転倒は要介護のきっかけになりやすい

  1. 6

    2度目の離婚に踏み切った吉川ひなの壮絶半生…最初の夫IZAMとは"ままごと婚"と揶揄され「宗教2世」も告白

  2. 7

    「誰が殺されてもおかしくない」ICE射殺事件への抗議デモ全米で勃発

  3. 8

    解散総選挙“前哨戦”で自民に暗雲…前橋出直し市長選で支援候補が前職小川晶氏に「ゼロ打ち」大敗の衝撃

  4. 9

    業績悪化で減収減益のニトリ 事業の新たな柱いまだ見いだせず

  5. 10

    チンピラ維新の「国保逃れ」炎上やまず“ウヤムヤ作戦”も頓挫不可避 野党が追及へ手ぐすねで包囲網