「帰去来」大沢在昌著

公開日: 更新日:

 都内で連続殺人事件が発生。手口から20年前の「ナイトハンター」事件の模倣犯と思われた。おとり捜査のため公園のベンチに座っていた刑事・由子は、雷雨に紛れて現れた犯人に首を絞められ、死を覚悟する。

 数刻後、見知らぬ部屋で覚醒した由子の前に元恋人の里貴が現れる。しかし、話がかみ合わない。今は光和27年で、由子は東京市警察本部に8人しかいない警視、警部補の里貴が秘書官だという。由子の知っている里貴は会社員だ。どうやら違う世界に紛れ込んだようで、この世界の由子は優秀な警視らしい。

 里貴の案内で街に出た由子は、闇市場で犯罪組織を仕切る女会長ツルギと対面。彼女の言葉からこの世界の由子がツルギと密約を交わしていたことに気づく。

 作家デビュー40周年記念作のノベルズ版。

(朝日新聞出版 1200円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは

  4. 4

    柳田悠岐の戦線復帰に球団内外で「微妙な温度差」…ソフトBは決して歓迎ムードだけじゃない

  5. 5

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    ローラの「田植え」素足だけでないもう1つのトバッチリ…“パソナ案件”ジローラモと同列扱いに

  3. 8

    ヤクルト高津監督「途中休養Xデー」が話題だが…球団関係者から聞こえる「意外な展望」

  4. 9

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 10

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?