「マンガ 神トーーク1年生」星渉著

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 新しいプロジェクトのリーダーになったが、どうもチームのメンバーに覇気がない。指示に対する反応も薄いし、積極的にアイデアを出す者も少ない。やる気がないやつばかりだ! と腹を立てそうになったが、待てよ…。もしかしたら、私に人望がないだけか……!?

 そこで手に取ったのが、人の心を動かす伝え方の実践テクニックを解説する本書。どれもちょっとした工夫なのだが、自分の行動を振り返ってみると、できていないことばかりで驚かされた。

 例えば、相手に安心感を与えるコミュニケーションの方法として挙げられている、「話を聞く姿勢」を見せること。メンバーに話しかけられた場合、パソコン作業中であっても「どうした?」と感じよく返事をしていたつもりだった。しかし正しくは、作業の手を止め、椅子を回して体ごと相手の方を向くことが大切だと本書。これを実践してみると、メンバーたちがこれまでとは比べものにならないほど意見を言ってくれるようになった。“自分は受け入れられている”という安心感を与えることができるのだと学ぶと同時に、これまで話を聞く姿勢ができていなかったのかと反省。

 また、“自分は必要とされている”と感じさせるためには、褒めるタイミングにひと工夫必要だという。これまでは気がついたタイミングで褒めていたが、あえて大勢がいる前で一度褒め、少し時間をおいてもう一度、メールや個別でコソッと褒めるというのを実践した。承認欲求を満たし自己重要感を高めることにつながるという本書の解説通り、以前より生き生きとプロジェクトに向き合ってくれるメンバーが増えた気がする。

 職場だけでなく、家族や友人関係にも役立ちそうだ。 <浩>

(宝島社 1320円)

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