「猫を処方いたします。」石田祥著

公開日: 更新日:

「猫を処方いたします。」石田祥著

 京都の証券会社の営業マン・秀太は、上司のパワハラが原因で仕事のことを考えるだけで胸が苦しくなり、夜も眠れない。近所の病院を手あたり次第受診したが、一向に改善されず、評判を小耳にはさんだ「中京こころのびょういん」を訪ねる。

 話を聞いた医者は「猫を処方します」と言って、キャリーケースに入った猫のビーを秀太に手渡す。戸惑う秀太だが、医者は平然と薬よりも猫の方が「よく効く」という。

 半信半疑で猫をアパートに連れ帰った秀太だが、2日後、同僚から手渡された書類が問題となり、会社をクビになってしまう。

 ほかにも、本社から来た女性上司の言動が鼻につき、夢にまで出てくる男性に処方されるマルゴなど、人生に疲れた患者と処方された猫が織り成すハートフルストーリー。

(PHP研究所 924円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  2. 2

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  3. 3

    阪神・佐藤輝明が“文春砲”に本塁打返しの鋼メンタル!球団はピリピリも、本人たちはどこ吹く風

  4. 4

    自民両院議員懇談会で「石破おろし」が不発だったこれだけの理由…目立った空席、“主導側”は発言せず欠席者も

  5. 5

    広末涼子「実況見分」タイミングの謎…新東名事故から3カ月以上なのに警察がメディアに流した理由

  1. 6

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃

  2. 7

    国保の有効期限切れが8月1日からいよいよスタート…マイナ大混乱を招いた河野太郎前デジタル相の大罪

  3. 8

    『ナイアガラ・ムーン』の音源を聴き、ライバルの細野晴臣は素直に脱帽した

  4. 9

    初当選から9カ月の自民党・森下千里議員は今…参政党さや氏で改めて注目を浴びる"女性タレント議員"

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」