「ウクライナ戦争の嘘」佐藤優、手嶋龍一著

公開日: 更新日:

「ウクライナ戦争の嘘」佐藤優、手嶋龍一著

 ロシアとアメリカを知り尽くした2人の論客がウクライナ戦争の深層を読み解いた対談集。

 日本や西側陣営は「責任は100%、侵略に手を染めたプーチン」にあり、この戦争は「民主主義を守る正義の戦い」だと主張している。しかし、それでは戦争の現状を膠着させ、核の使用というリスクを高めてしまうと警告する。

 プーチン、そしてロシア側の思考を読み解き、ウクライナが主張通りに、クリミア半島を取り戻すために攻勢をかけた場合は戦いのフェーズはさらに上がると危惧。さらに「アメリカはウクライナが望むような勝利のシナリオは描いていない」と、アメリカの戦争に対するスタンスを解説する。そして、ウクライナ戦争と台湾危機が地下水脈でつながることを明らかにしながら、日本が取るべき針路を示す。

(中央公論新社 968円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢

  2. 2

    生田絵梨花は中学校まで文京区の公立で学び、東京音大付属に進学 高3で乃木坂46を一時活動休止の背景

  3. 3

    未成年の少女を複数回自宅に呼び出していたSKY-HIの「年内活動辞退」に疑問噴出…「1週間もない」と関係者批判

  4. 4

    2025年ドラマベスト3 「人生の時間」の使い方を問いかけるこの3作

  5. 5

    2025年は邦画の当たり年 主演クラスの俳優が「脇役」に回ることが映画界に活気を与えている

  1. 6

    真木よう子「第2子出産」祝福ムードに水を差す…中島裕翔「熱愛報道」の微妙すぎるタイミング

  2. 7

    M-1新王者「たくろう」がネタにした出身大学が注目度爆上がりのワケ…寛容でユーモラスな学長に著名な卒業生ズラリ

  3. 8

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  4. 9

    高市政権の積極財政は「無責任な放漫財政」過去最大122兆円予算案も長期金利上昇で国債利払い爆増

  5. 10

    農水省「おこめ券」説明会のトンデモ全容 所管外の問い合わせに官僚疲弊、鈴木農相は逃げの一手