「ロシアの眼から見た日本」亀山陽司著

公開日: 更新日:

「ロシアの眼から見た日本」亀山陽司著

 元外交官が、日ロ関係の歴史を振り返りながら、ウクライナ侵攻によって揺れ動く世界の政治力学を考察したテキスト。

 クリミア併合とウクライナ侵攻を強行したプーチン大統領の国際社会における行動は日本人には異常としか感じられない。しかし、ロシア国民はプーチン大統領を強く支持している。では、反対にロシア国民の目には日本と日本人はどのように見えているのだろうか。

 著者の体験によると相反する2つの見方があるという。1つは、独自の文化を育む尊敬すべき国、もう1つはアメリカの「衛星国」となってアメリカ帝国主義の片棒を担いでいるというもの。

 こうしたロシアの日本観を手掛かりに、日本が地政学的な国際システムの中でどのように行動すべきか考察する。

(NHK出版 1078円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    やはり進次郎氏は「防衛相」不適格…レーダー照射めぐる中国との反論合戦に「プロ意識欠如」と識者バッサリ

  2. 2

    長嶋茂雄引退の丸1年後、「日本一有名な10文字」が湘南で誕生した

  3. 3

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

  4. 4

    これぞ維新クオリティー!「定数削減法案」絶望的で党は“錯乱状態”…チンピラ度も増し増し

  5. 5

    ドジャースが村上宗隆獲得へ前のめりか? 大谷翔平が「日本人選手が増えるかも」と意味深発言

  1. 6

    「日中戦争」5割弱が賛成 共同通信世論調査に心底、仰天…タガが外れた国の命運

  2. 7

    レーダー照射問題で中国メディアが公開した音声データ「事前に海自に訓練通知」に広がる波紋

  3. 8

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  4. 9

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  5. 10

    巨人が現役ドラフトで獲得「剛腕左腕」松浦慶斗の強みと弱み…他球団編成担当は「魔改造次第」