著者のコラム一覧
藤原緋沙子

高知県生まれ。2013年「隅田川御用帳」シリーズで第2回歴史時代作家クラブ賞シリーズ賞を受賞。著書に「番神の梅」「龍の袖」、「橋廻り同心・平七郎控」シリーズほか多数。

(20)父の敵!崎山の胸を刺す

公開日: 更新日:
イラスト・チユキクレア

 崎山平左衛門は振り返った。ぎょっとした顔で千加を見る。

「戸田の娘だと……何を世迷い言を言っている。お前の父は不正を働いたのだ。敵などとは迷惑千万、逆恨みも甚だしいぞ」

 崎山は怒鳴った。髪には白いものが無数に走っている。

「何が不正だというのですか。不正をし… 

この記事は有料会員限定です。
日刊ゲンダイDIGITALに有料会員登録すると続きをお読みいただけます。

(残り1,012文字/全文1,153文字)

【連載】万年橋の仇討ち

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    3年連続MVP大谷翔平は来季も打者に軸足…ドジャースが“投手大谷”を制限せざるを得ない複雑事情

  2. 2

    自民党・麻生副総裁が高市経済政策に「異論」で波紋…“財政省の守護神”が政権の時限爆弾になる恐れ

  3. 3

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  4. 4

    最後はホテル勤務…事故死の奥大介さん“辛酸”舐めた引退後

  5. 5

    片山さつき財務相“苦しい”言い訳再び…「把握」しながら「失念」などありえない

  1. 6

    ドジャースからWBC侍J入りは「打者・大谷翔平」のみか…山本由伸は「慎重に検討」、朗希は“余裕なし”

  2. 7

    名古屋主婦殺人事件「最大のナゾ」 26年間に5000人も聴取…なぜ愛知県警は容疑者の女を疑わなかったのか

  3. 8

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  4. 9

    高市内閣支持率8割に立憲民主党は打つ手なし…いま解散されたら木っ端みじん

  5. 10

    《もう一度警察に行くしかないのか》若林志穂さん怒り収まらず長渕剛に宣戦布告も識者は“時間の壁”を指摘