「にっぽんダークサイド見聞録」村田らむ著

公開日: 更新日:

「にっぽんダークサイド見聞録」村田らむ著

 ガイドブックには決して載らない、表社会から外れた場所を探訪するルポルタージュ集。

 冒頭から刺激的だ。青木ケ原樹海に関する本を出し、自殺に関する記事も書いている著者に、ある日、SNSを通じ見知らぬAさんから樹海で自殺を考えているので案内してほしいという依頼が舞い込む。好奇心からOKを出し、2カ月後、まだ生きていたAさんと最寄りの駅で対面。Aさんによるとあれから2度ほど単独で樹海に 自殺に向かったが、警察やボランティアに阻止されたという。著者の知人で樹海で自殺遺体を探すのを趣味にしているKさんも加わり3人で樹海に向かう。

 ほかにも、大阪・西成と東京の山谷という東西のドヤ街や、各地の廃虚など敷居が高いスポットを案内してくれる異色ルポ。

(産業編集センター 1430円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    映画「国宝」ブームに水を差す歌舞伎界の醜聞…人間国宝の孫が“極秘妻”に凄絶DV

  2. 2

    「時代と寝た男」加納典明(22)撮影した女性500人のうち450人と関係を持ったのは本当ですか?「それは…」

  3. 3

    輸入米3万トン前倒し入札にコメ農家から悲鳴…新米の時期とモロかぶり米価下落の恐れ

  4. 4

    くら寿司への迷惑行為 16歳少年の“悪ふざけ”が招くとてつもない代償

  5. 5

    “やらかし俳優”吉沢亮にはやはりプロの底力あり 映画「国宝」の演技一発で挽回

  1. 6

    参院選で公明党候補“全員落選”危機の衝撃!「公明新聞」異例すぎる選挙分析の読み解き方

  2. 7

    「愛子天皇待望論」を引き出す内親王のカリスマ性…皇室史に詳しい宗教学者・島田裕巳氏が分析

  3. 8

    TOKIO解散劇のウラでリーダー城島茂の「キナ臭い話」に再注目も真相は闇の中へ…

  4. 9

    松岡&城島の謝罪で乗り切り? 国分太一コンプラ違反「説明責任」放棄と「核心に触れない」メディアを識者バッサリ

  5. 10

    慶大医学部を辞退して東大理Ⅰに進んだ菊川怜の受け身な半生…高校は国内最難関の桜蔭卒