「最果ての街」西村健著

公開日: 更新日:

 最果ての街とは、東京のドヤ街がある通称「山谷」地区のこと。

 ある日、山谷堀公園でホームレスの殺人事件が起こった。被害者は山谷地区にいた日雇い労働者で、職安の登録から名前だけはわかった。だが、身元がわからず、遺族が現れなければ無縁仏として葬られるしかない。警察は本気で身元捜査をする気配もないのだ。

 かつて、自らの不誠実で山谷の住人たちに不幸を生んでしまった負い目を持つ主人公の深恒宣泰・山谷労働出張所所長は、自力ででも被害者の親族を探し出そうと決心した。そして、ついに被害者の出身地と意外な過去が明らかにされていく。

 2014年に大藪春彦賞を受賞している著者が、現代の根なし草が最後に行きつく場所の人間ドラマを描いた社会派長編ミステリー。(角川春樹事務所 1600円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    NHK3年連続赤字で番組制作費82億円カット…タモリもダーウィンも華大も豊臣もピンチ!

  2. 2

    萩本欽一〈24〉相方の坂上二郎さんとは「遊ばない・食事しない・夢を語らない」を徹底した事情

  3. 3

    289億円負債で経営破綻した絆ホールディングスと政界の“不可解なキズナ”を福祉関係者が注視

  4. 4

    バナナマン日村が簡単に復帰できそうにない「もう1つの理由」…レギュラー11本抱える人気者のジレンマ

  5. 5

    日テレが「news LOG」和久田麻由子を全面バックアップできない切実事情…佐藤栞里や有働由美子との決定差

  1. 6

    「愛子天皇」潰しが国会の最優先法案? 麻生副総裁の野望に振り回される皇室と国民生活

  2. 7

    本田圭佑がサッカーW杯解説で「独り勝ち」 テレビ&CM争奪戦ボッ発で“ワリを食った”あの人

  3. 8

    高市首相の「反社会性パーソナリティー」を精神科医が懸念…海外メディアもG7での“虚勢”をさらし上げ

  4. 9

    元ボクシング世界王者・薬師寺保栄が妻に無断でレースQの愛人を「養女」に…妻が明かした苦しい胸中

  5. 10

    ソフトバンク中村晃が現役引退へ…当面の仕事は「幼稚な二軍選手」の根性叩き直し