「松本人志とお笑いとテレビ」ラリー遠田著

公開日: 更新日:

「松本人志とお笑いとテレビ」ラリー遠田著

 お笑いとテレビを取り巻く状況は大きく変わろうとしている。群雄割拠状態の若い芸人の中には、ウェブ系動画メディアやライブなどに軸足を置き、独自の活動をしている者もいる。それとともにテレビの受け手側の意識も変わり、「人を傷つけない笑い」を求めるようになり、痛みを伴うリアクション芸や女性の容姿いじりが敬遠されるようになった。

 そうした中、ダウンタウンの松本人志による性加害疑惑騒動が明るみに出た。騒動前から、松本は不倫を肯定するような発言をしたり、女性蔑視的な発言を繰り返してきたが、絶対的権威となっていた彼に口をはさむ人はいなかった。

 本書は、彼の性加害疑惑を切り口にして、これからのお笑いやテレビのあり方がどう変わっていくのか論じたテキスト。 (中央公論新社 924円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 2

    農水省ゴリ押し「おこめ券」は完全失速…鈴木農相も「食料品全般に使える」とコメ高騰対策から逸脱の本末転倒

  3. 3

    TBS「ザ・ロイヤルファミリー」はロケ地巡礼も大盛り上がり

  4. 4

    維新の政権しがみつき戦略は破綻確実…定数削減を「改革のセンターピン」とイキった吉村代表ダサすぎる発言後退

  5. 5

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  1. 6

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  2. 7

    粗品「THE W」での“爆弾発言”が物議…「1秒も面白くなかった」「レベルの低い大会だった」「間違ったお笑い」

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  5. 10

    巨人阿部監督の“育成放棄宣言”に選手とファン絶望…ベテラン偏重、補強優先はもうウンザリ