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山﨑武司元プロ野球選手

1968年、愛知県出身。86年ドラフト2位で愛工大名電から捕手として中日に入団。外野手に転向し、96年本塁打王(39本)。2003年、オリックスに移籍するも04年に戦力外。05年に新規参入した楽天入団。07年に39歳で本塁打王(43本)と打点王(108打点)。11年オフに戦力外通告を受け、12年に古巣の中日に復帰。13年に現役引退、現在は評論活動などを行う。通算2249試合、1834安打、403本塁打、1205打点、打率.257。

負け癖がついたチームに危機感 “立場”をわきまえていたが、一線を越える決意をした

公開日: 更新日:
礒部公一は球界再編時も奔走した(C)日刊ゲンダイ

 2006年8月22日。雨中の岩手県営野球場で行われた日本ハム戦。楽天は、九回裏を迎えて3対10の大差で負けていた。

「九回は打席が回ってこんだろうな……」とタカをくくり、ベンチ裏でベトベトになったユニホームを脱ぎ、アンダーシャツ一枚で素振りをしていた。

 すると、野村監督がふらっとやって来て、「まだ試合が終わってねえのに、なんだその格好は!」と激怒した。

 濡れたユニホームが気持ち悪くて脱いだだけで、ちゃんと打席への準備はしとるしなぁ……。翌日の試合前、モヤモヤしながらミラールームで素振りをしていると、野村監督とバッタリ遭遇した。

「監督、昨日はすいませんでした!」

 謝るつもりなんてなかった。でも、監督の顔を見た瞬間、何を思ったのか急に素直になって、気付けば謝罪の言葉が口をついた。あれだけムカついていたから、自分でも驚いた。

「おお、分かってくれりゃあ、ええんや」

 野村監督もそう言って、この一件が尾を引くことはなかった。あの瞬間、俺が謝っていなかったら、その先の関係性は築けなかっただろう。

 野村監督は心構えや気持ちを大切にする指揮官だった。

「最後にチームが勝つためにどうすべきか」

「個人タイトルは二の次」

 そんなことをよく言っていた。タイトルは結果的に最後は取らせてくれるような計らいはしてくれる。でも、 

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