「高学歴発達障害」岩波明著

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「高学歴発達障害」岩波明著

 近年、有名校や一流企業に所属する高学歴・高機能な人たちが、約束された人生経路から「コースアウト」する例が増えているという。こうした人たちの背後には発達障害が存在していることが少なからずある。以前から発達障害のある人は存在したが、社会の管理化やデジタル化の進行によって規格からはずれた個人が簡単にあぶり出されるようになったからだ。

 彼らは、治療の手助けと自らの特性を自覚して対応策をとれるようになると、見違えるように回復し、以前のレベルよりもさらに良い状態に達することも可能だという。

 本書は、発達障害の専門外来でそうした患者に寄り添ってきた著者が、中学生から社会人までを紹介。多くの症例をもとに、彼らの転落と再生への道筋をリポートする。

(文藝春秋 990円)

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