「『奇譚クラブ』の絵師たち」濡木痴夢男著

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「『奇譚クラブ』の絵師たち」濡木痴夢男著

 昭和22(1947)年、大阪でうぶ声を上げた奇譚クラブは、当時カストリ雑誌と呼ばれたエロ風俗誌。同時期に生まれた雑誌が短命に終わる中、同誌は30年続いた。

 草創期、編集部に加わった須磨利之が内容にSM(当時はまだこの言葉は使われていなかったが)的な要素を少しずつ混合していくことを提案。「SM」を微妙に、巧妙に、分かる読者には分かるように混入した同誌は着実に売り上げを伸ばしていった。日本画家でもあった須磨は、編集業務に加え、画名筆名を変え、絵のタッチも変えながら1冊の雑誌に1人で100点近いイラストやカット類を描いたという。

 須磨をはじめ、同誌でSM画を担当した絵師たちの思い出を語りながら、その内幕と歴史を振り返る奇譚クラブ秘史。 (河出書房新社 1100円)


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