(81)扇を広げ、袖を翻して歌い舞う
砂金の袋を手にして、陣を出た多聞は、己が率いていた足軽たちの死屍累々を見た。
不意に虚しさが胸に去来し、夕日の差す中、夏草の生い茂る道なき道を当て所なく歩いていると、旅の芸人たちがいた。
戦場から逃れた民の真ん中で、一人の女が扇を広げ、袖を翻して歌い舞う。
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