アメリカ建国250年(2)イギリスは積極的に黒人奴隷を米大陸で使用
「イギリス帝国 支配と残影」木畑洋一著
トランプ肝いりの記念事業が失態続きで終わったアメリカ。落日の帝国か?
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「イギリス帝国 支配と残影」木畑洋一著
250年前、アメリカと戦争して敗れたのがイギリス。アメリカ合衆国の独立で広大な北米植民地を失ったイギリスはその後、アジアへと進出し、巨大な帝国を築くことになった。本書はイギリス史の著名な専門家が北米植民地建設から現代のブレグジット(EU離脱)までをたどる近代イギリス史だ。
アメリカはメイフラワー号に乗った清教徒によって開拓されたというのが一般の見方だが、実は自由意思で北米に渡った者は少数派だったという。
イギリスでは農業の近代化で土地を追われた貧困層や囚人などが年季奉公人として多数植民地に渡った。いわゆる「白人奴隷」だ。さらに植民地開拓には、アフリカから強制的に連行された黒人奴隷が使役された。ポルトガルやイギリスは積極的に黒人奴隷を米大陸で使っていたのだ。本書によると最近の学説では、アフリカ人自身が自分たちの地元で奴隷制を敷いていた事実もあるというが、イギリス帝国が奴隷貿易を拡大したことは、現代の植民地支配の責任追及から免れることではないと指摘する。
本書はアメリカの独立と建国をイギリス側から見る視点を提供している。 (岩波書店 1012円)


















