アメリカ建国250年(2)イギリスは積極的に黒人奴隷を米大陸で使用

公開日: 更新日:

「イギリス帝国 支配と残影」木畑洋一著

 トランプ肝いりの記念事業が失態続きで終わったアメリカ。落日の帝国か?

  ◇  ◇  ◇

「イギリス帝国 支配と残影」木畑洋一著

 250年前、アメリカと戦争して敗れたのがイギリス。アメリカ合衆国の独立で広大な北米植民地を失ったイギリスはその後、アジアへと進出し、巨大な帝国を築くことになった。本書はイギリス史の著名な専門家が北米植民地建設から現代のブレグジット(EU離脱)までをたどる近代イギリス史だ。

 アメリカはメイフラワー号に乗った清教徒によって開拓されたというのが一般の見方だが、実は自由意思で北米に渡った者は少数派だったという。

 イギリスでは農業の近代化で土地を追われた貧困層や囚人などが年季奉公人として多数植民地に渡った。いわゆる「白人奴隷」だ。さらに植民地開拓には、アフリカから強制的に連行された黒人奴隷が使役された。ポルトガルやイギリスは積極的に黒人奴隷を米大陸で使っていたのだ。本書によると最近の学説では、アフリカ人自身が自分たちの地元で奴隷制を敷いていた事実もあるというが、イギリス帝国が奴隷貿易を拡大したことは、現代の植民地支配の責任追及から免れることではないと指摘する。

 本書はアメリカの独立と建国をイギリス側から見る視点を提供している。 (岩波書店 1012円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    (6)甲斐拓也が松井巨人に“切られた”本当の理由…成績低迷に加え「福岡帰省連発」でもヒンシュク買っていた

  2. 2

    秋ドラマは「芝居上手」の芦田愛菜、上白石萌音、河合優実で見る!

  3. 3

    中森明菜が口にした“幻のレコ大3連覇”と大賞の行方…紅白で再燃しそうな近藤真彦との40年の因縁

  4. 4

    維新の“泥舟化”が加速…群馬、岐阜、茨城と県組織「解散」し都市部テコ入れもガバナンスはガタガタ

  5. 5

    木村拓哉の千葉支援に重なる“解散から10年”SMAPの絆 義援金2000万円を届けた行動力

  1. 6

    ロッテ小島和哉はFA移籍濃厚…《開幕たった2戦で二軍送り》でくすぶるサブロー監督との火種

  2. 7

    (1)松井秀喜監督で“淘汰される選手” 「確率が高いものを大切に。守備走塁は100%」の真意

  3. 8

    (5)松井監督が自覚する「優柔不断」…高橋由伸ヘッドコーチも“同類”という懸念

  4. 9

    小室圭さん&眞子さんの「子供の性別」を特定したNYポストが「baby」「child」 に修正

  5. 10

    「VIVANTに出てるんだから口閉じろ」…キムラ緑子の高市首相批判に噛みつくSNSの異常と低レベル

おすすめ求人情報

制作職/未経験OK/今のアナタのままで在宅OKの内勤へ/完全週休2日制
株式会社オーサムエージェント 愛知県 名古屋市 正社員
月給28万円~43万6,000円
正看護師・日勤のみ/在宅への訪問看護全般/年間休日120日以上
医療法人晃和会 訪問看護ステーション 北田 大阪府 大阪市 正社員
月給28万7,600円~
在宅ケア施設での看護師
日の出医療福祉グループ 東京都 練馬区 正社員
月給28万9,900円~37万9,900円
Sponsored by 求人ボックス