アメリカ建国250年(1)社会的分断はアメリカならではの制度化された内戦
「アメリカ革命史」石川敬史著
トランプ肝いりの記念事業が失態続きで終わったアメリカ。落日の帝国か?
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「アメリカ革命史」石川敬史著
トランプ政権の独断と迷走ぶりに「米国の民主主義はどこで失敗したのか」という疑問を抱く人は少なくない。それに対して米革命史を専門とする著者は、アメリカ民主主義は「アメリカ革命が終わった後の現象なのか、それともアメリカ革命の帰結なのか、あるいはアメリカ革命が現在も進行中であるのか」と問いかける。革命で独立を勝ち取った時点ではまだ「アメリカ民主主義」は出現していなかったのだ。
本書は最近注目の「アメリカ共和政論」の流れをくむ。初代のワシントン大統領は比類ないカリスマだったが、その下では党派対立が激化し、次の大統領選ではもう今日と変わらぬほど激しい対立があったという。普通選挙のない時代に既に政治分断があったわけだ。著者はトランプが尊敬する第7代ジャクソン大統領の時代までの節目をたどり、政党政治と激しい政治対立はアメリカにつきものという視点を強調する。それは大衆選挙という形式で実行される「革命」なのだという。いいかえれば今日憂慮される社会的分断も、楽観的な視点で見るとアメリカならではの「制度化された内戦」ということになるだろう。
アメリカンデモクラシーに親しみながらも案外知らない日本人に意外な視点を教える本だ。 (山川出版社 1980円)



















