元大関貴景勝・湊川親方〈4〉“自主性”という言葉に異議がある。強制の先にしかそれはない
NHKで大相撲中継の実況を長く務め、通称「しまなみ親方」として知られる吉田賢アナウンサーが、日本相撲協会の親方と対談する本企画。第2弾は今年1月から常盤山部屋を継承し、師匠となった元大関貴景勝の湊川親方。最終回は、自身が目指す部屋のビジョンを具体的に語った。(※対談の実際の様子は日刊ゲンダイ公式YouTubeチャンネルの「しまなみ親方の大相撲日刊ゲンダイ場所」から視聴できます)。
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吉田アナ(以下、吉田) 湊川親方は30歳。全親方中最年少じゃないですか。もちろん、最年少の師匠でもあるわけですが、自分より年上の隆の勝関(31)にもきちっとアドバイスをしている。
湊川親方(以下、湊川) 隆の勝が自分のことをちゃんと認めてくれている、ということは伝わっています。僕も彼を尊敬している。年齢は若いですけど、自分の今やるべき仕事は弟子を強くすることですから。だから年齢のことは考えず、自分が思うこと、学んだこと、良いところ悪いところなどはきちんと伝えられるようにしています。
吉田 そこを遠慮する必要はありませんからね。
湊川 お互い尊敬しながらやっていますからね。
吉田 前回、「引退して相撲が好きだと気付いた」と話していましたが、いい話ですね。
湊川 そうですね。現役の時は「家族もいるから、自分が勝たなきゃもう生活していけない」「勝敗で自分の人生も決まる」と常に考えていたので、なかなか楽しいという感覚にはならなかった。期待もされていませんでしたから。十両に上がった時、ある人に言われたんですよ。「おまえはすぐ落ちるよ」って。その時に「クソ! 絶対、幕内に上がってやる!」と思った。幕内に上がったら「三役は無理」と。そして大関までは来て、最後は横綱。「押し相撲だけでなれるわけがない」という意見が多い中、最後まで信じて待ってくれてた人に報いることができなかったのが残念だった。でも、やりきったので、いい相撲人生でしたね。


















