映画「ソロモンの偽証」成島出監督特別インタビュー(上)

公開日: 更新日:

■もし涼子が化けなければ、来年もう1回オーディションをやる覚悟だった

 嘘つきは、大人のはじまり――。

 今月7日に「前篇・事件」が公開される映画「ソロモンの偽証」のテーマは「嘘」。クリスマスの朝、ひとりの男子中学生が校庭で転落死した。警察は自殺と結論付けたが、殺人を目撃したという「告発状」が第一発見者のクラスメート・藤野涼子と学校の元に届く。一方的なマスコミ報道で情報は錯綜。新たな犠牲者も出る中、学校側は真相を究明するどころか事態の収束を図ろうとする。業を煮やした藤野たちは子供だけの“校内裁判”で真相を暴くことを決意。「嘘」の先にある真実とは――。

 この作品でメガホンを取ったのは成島出監督(53)。応募者1万人の中からオーディションで新進気鋭の役者33人を選び抜いた。中でも注目を集めているのが、原作の役名を芸名にして女優デビューを果たした藤野涼子(15)だ。

 今回のオーディションでは、作品にひとつも出ていない子から、子役として活動し、14歳にしてベテランみたいな子までプロアマ問わず募集したんですが、涼子は演技経験がゼロ。本当に何もできない子だった。通行人のエキストラを1度だけやったという経歴のみで、オーディションは常にギリギリで合格。いついなくなっても不思議じゃないレベルでした。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本は強い国か…「障害者年金」を半分に減額とは

  2. 2

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 3

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  4. 4

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  5. 5

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  1. 6

    侍Jで加速する「チーム大谷」…国内組で浮上する“後方支援”要員の投打ベテラン

  2. 7

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」