早くも映画賞最有力の声 「天空の蜂」はライバル東宝も圧倒

公開日: 更新日:

 先週公開された邦画エンターテインメント大作「天空の蜂」の評判がすこぶるいい。評価が高いのはもちろんのこと、映画業界では、年末から始まる各映画賞の最有力候補ではないかとの声が、早くも飛び交っている。

 製作・配給は松竹だが、映画を見たライバル会社の東宝の幹部も素晴らしさに圧倒されたと話していた。この夏、大ヒット作を連発し、今後も話題作揃いの東宝にそこまで感嘆させたのだから、たいしたものだ。

「天空の蜂」は、ある男が、遠隔操作した巨大ヘリコプターを原発に突っ込ませようとする過激な話である。航空自衛隊と原発関係者がヘリ突入を阻止せんとさまざまな手立てを講じる過程で、ハラハラドキドキのサスペンス劇が展開される。

 その興奮度が最高潮に達するのが、自衛隊ヘリ部隊の隊員の救出シーンだ。空中での数十分にも及ぶこの大迫力の場面は、思わず身を乗り出すほどワクワクする。近年、最高の邦画娯楽大作の見せ場でもある。

 俳優陣は江口洋介本木雅弘仲間由紀恵綾野剛柄本明國村隼らで、芸達者が存分に力を発揮している。この手の大作でありがちな、力んでオーバーに演技をするといったことはなく、淡々とした所作の中にキラリと光る重厚感たっぷりの演技がまたいい。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  2. 2

    高市政権の物価高対策はもう“手遅れ”…日銀「12月利上げ」でも円安・インフレ抑制は望み薄

  3. 3

    元日本代表主将DF吉田麻也に来季J1復帰の長崎移籍説!出場機会確保で2026年W杯参戦の青写真

  4. 4

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  5. 5

    京浜急行電鉄×京成電鉄 空港と都心を結ぶ鉄道会社を比較

  1. 6

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 7

    【時の過ぎゆくままに】がレコ大歌唱賞に選ばれなかった沢田研二の心境

  3. 8

    「おまえもついて来い」星野監督は左手首骨折の俺を日本シリーズに同行させてくれた

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾