“美声”の元大関 増位山太志郎さんが感謝する2人の恩師

公開日: 更新日:

 かといって、現役力士ですから大々的なキャンペーンができるわけもない。話題になったものの、セカンドシングルの「両国エレジー」とも、ヒットとまではいきませんでした。

 そんなある日、演歌職人の異名を持つ音楽プロデューサーの曽根一成さん(故人)がアポなしで三保ケ関部屋を訪ねてこられました。曽根さんは後に細川たかしさんの「港夜景」、三船和子さん復活の大ヒット曲「だんな様」、村田英雄さんの晩年の名曲「男の一生」をプロデュースされている方で、角刈りで一見、こわもて。多弁ではないけど独特の押しの強さがありました。

 それで生まれたのが、74年8月10日リリースの3曲目、「そんな夕子にほれました」です。作曲は私の声質をご存じだからと「いろは恋唄」の山路進一さん。作詞が初代林家三平師匠のおカミさん・海老名香葉子さんでした。海老名さんとは旧知だったそうで、「おカミさん、ちょっと作んなよ」と。そんな気軽というか、結構、安易な感じで依頼したそうです。

 後日、峰竜太さん(夫人の海老名美どりは香葉子さんの長女)のラジオ番組に出演した際に、師匠の家のお手伝いさんが「夕子」さんで、4小節の「キャベツをきざむ手を止めて」は、台所でキャベツを切ってる情景を描写したとお聞きして驚いたものです。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    【広陵OB】今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  2. 2

    NHK「昭和16年夏の敗戦」は見ごたえあり 今年は戦争特別番組が盛りだくさん

  3. 3

    永野芽郁が“濡れ場あり”韓流ドラマで「セクシー派女優転身、世界デビュー」の仰天情報

  4. 4

    有本香さんは「ロボット」 どんな話題でも時間通りに話をまとめてキッチリ終わらせる

  5. 5

    海星・陣内優翔は長崎県初の“完全男”だが…スカウトが「上位獲得」を渋るワケ

  1. 6

    中居正広氏は法廷バトルか、泣き寝入りか…「どちらも地獄」の“袋小路生活”と今後

  2. 7

    綾瀬はるか3年ぶり主演ドラマ「ひとりでしにたい」“不発”で迎えた曲がり角…女優として今後どうする?

  3. 8

    中山美穂「香典トラブル」で図らずも露呈した「妹・忍」をめぐる“芸能界のドンの圧力”

  4. 9

    長崎を熱狂させた海星・酒井圭一さんが当時を語る…プロ引退後はスカウトとして大谷翔平を担当

  5. 10

    安藤サクラ「柄本佑が初めて交際した人」に驚きの声…“遊び人の父”奥田瑛二を持つ娘の苦悩