阿川佐和子の起用で読み解く「陸王」のキャスティング力

公開日: 更新日:

 池井戸潤原作×TBS日曜劇場のタッグも第4弾。「半沢直樹」(13年)、「ルーズヴェルト・ゲーム」(14年)、「下町ロケット」(15年)に続く人気シリーズだけに“客”はしっかりとついており、新作「陸王」(21時~)は初回視聴率14.7%(ビデオリサーチ調べ=関東地区)と好発進を切った。

 100年以上続く老舗足袋メーカー「こはぜ屋」が会社存続をかけ、ランニングシューズの開発に挑む企業再生物語。連ドラの出演は久しい“映画俳優”の役所広司(61)が主演に起用され、熱のこもった演技を披露している。しかし、それに輪をかけて発奮しているのが連ドラ初レギュラーの阿川佐和子(63)だ。頭巾姿で食堂のおばちゃんのような添え物役かと思いきや、「こはぜ屋」の現場を取り仕切る女番頭。同僚にとどまらず、雇用主である役所にもハッパをかけ、物申す重要な役どころを担っている。「阿川はTBS枠での起用ではないか」とはコラムニストの桧山珠美氏。こう続ける。

「同局の朝の情報番組でMCを務める真矢ミキが『下町――』で起用されたように、阿川も『サワコの朝』という冠番組を持っている。いずれも番組間の相乗効果を狙うものと思われます。『陸王』には阿川と30年来の仲の檀ふみも役所の妻役で出ていますが、女優をなりわいとする友人を上回るセリフ量をこなしていた。お見事のひと言です」

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    やはり進次郎氏は「防衛相」不適格…レーダー照射めぐる中国との反論合戦に「プロ意識欠如」と識者バッサリ

  2. 2

    長嶋茂雄引退の丸1年後、「日本一有名な10文字」が湘南で誕生した

  3. 3

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

  4. 4

    これぞ維新クオリティー!「定数削減法案」絶望的で党は“錯乱状態”…チンピラ度も増し増し

  5. 5

    ドジャースが村上宗隆獲得へ前のめりか? 大谷翔平が「日本人選手が増えるかも」と意味深発言

  1. 6

    「日中戦争」5割弱が賛成 共同通信世論調査に心底、仰天…タガが外れた国の命運

  2. 7

    レーダー照射問題で中国メディアが公開した音声データ「事前に海自に訓練通知」に広がる波紋

  3. 8

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  4. 9

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  5. 10

    巨人が現役ドラフトで獲得「剛腕左腕」松浦慶斗の強みと弱み…他球団編成担当は「魔改造次第」