日刊ゲンダイDIGITAL

  • facebook  
  • twitter  
  • Facebook Messenger
碓井広義
著者のコラム一覧
碓井広義上智大学教授(メディア文化論)

1955年長野県生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒業。千葉商科大学大学院政策研究科博士課程修了。博士(政策研究)。81年テレビマンユニオンに参加。以後20年、ドキュメンタリーやドラマの制作を行う。代表作に「人間ドキュメント 夏目雅子物語」など。慶應義塾大学助教授、東京工科大学教授を経て現在、上智大学文学部新聞学科教授。専門は放送を軸としたメディア文化論。著書に「テレビの教科書」ほか。

浅野忠信はハマリ役 ドラマ「刑事ゆがみ」の適当な刑事

 ドラマにはさまざまなタイプの刑事が登場する。中には「特殊能力」を持つ刑事も多い。死者と対話できたり、他者の意識にシンクロしてみたり。その点、「刑事ゆがみ」で浅野忠信が演じている、弓神適当に摩訶不思議な能力はない。見た目はむさ苦しく、名前の通り何事にも適当。何より超が付くひねくれ者だ。

 しかし、適当な印象と威圧感のない話術は容疑者を油断させる。また、ひねくれ者だからこそ他の刑事たちとは違う見方ができるし、そこから事件解決の糸口が見つかっていく。浅野は3年前の「ロング・グッドバイ」(NHK)における私立探偵と並ぶハマリ役だ。そんな弓神のパートナーが羽生虎夫(神木隆之介、好演)。日常業務を押しつけられたり、勝手な行動に振り回されたりしているが、弓神の“隠れ敏腕”ぶりに一目置いているのも事実だ。

 先週の第5話で注目したのは、7年前に弓神がかかわった異様な殺人事件に触れていたこと。犯人とされた小説家は焼身自殺したが、今も多くの謎が残ったままだ。またこの事件は、陰で弓神のサポートをしている謎のハッカー、ヒズミ(山本美月)とも関係があるらしい。ヒズミという女性は、井浦秀夫の原作漫画には登場しないキャラクターだ。彼女の正体と共に、過去の事件にも新たなスポットが当たりそうで目が離せない。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新の芸能記事