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二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

キーワードは癒し 石田ゆり子エッセーが20万部突破の理由

公開日: 更新日:

 印象に残っているのは郷ひろみが離婚までの経緯をつづった「ダディ」。AV出演や整形手術まで明かした故・飯島愛の「プラトニック・セックス」がある。いずれもベストセラーとなった。近年では女優の岸恵子があくまでも小説として書いた「わりなき恋」も反響を生んだ。「岸自身の恋愛体験と小説がかぶる内容」に、小説に出てくる男性を探し当てる記事も出たほどだった。

 一時、芸能人のブームだった「ダイエット」や「介護」をテーマにした本もすでに飽和状態。その間隙を縫うように出版された石田本は「新しい形のタレント本」ともいわれるが、人選は限定される。

 石田の最大の魅力は「癒やし系」にある。男性を意識して「色気」を売るわけでもなく、女性が嫌がる「媚」を売るわけでもない。あくまでも自然体。「こんな女性が家族(母・姉)にいたら」「こんなふうに年を取りたい」と憧れる存在。疲れた時になんとなく眺め目を通して癒やされる。若手でも綾瀬はるからが「癒やし系」と呼ばれているが、石田は別格の存在。

 芸能プロ関係者によれば、「セクシーを売りにする演出は難しくないが、癒やしは本人が潜在的に持っているもの。演出は難しい」という。

 確かに、石田は年齢を重ね役のイメージともかぶり自然に「癒やし」が醸し出されてきたのだろうと思う。セクシー女優もいいが、今後は癒やし系女優がキーワードになる。 

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