著者のコラム一覧
片岡たまき

神奈川県平塚市出身。元RCサクセション・マネジャー兼衣装係。夫は「パスカルズ」のバンドマスター、ロケット・マツ氏。著書に「あの頃、忌野清志郎と」(宝島社)。

「売れると、飲みたくもないお茶が出てくるんだよ」

公開日: 更新日:

「売れるということを実感した」清志郎は、「自分の詞や発言が、文化人に評価されて、何倍にも膨れ上がって偉大なものになっているのにビックリ」し、「忌野清志郎の株は上がったけれど、ただそれで文化人みたいな仲間に入れられるのはあんまり好きじゃない」と語っている。

「作風は以前と変わってないんですね。売るためにあの手この手で変えたわけではない。それなのに、自分が考えてもいないところで、高尚な芸術と同等の解釈を受けて、『あらためて自分に驚いたりした』と。のちに、『取材とかで、喉が渇いてもお茶ひとつ出なかったけど、売れると、飲みたくもないお茶もどんどん出てくるんだよ』と酸いも甘いも噛み分けた現実的な話もしてました」

 アルバムに先行してシングルリリースされた「雨あがりの夜空に」に続き、80年10月発売のシングル「トランジスタ・ラジオ」もスマッシュヒットする。同曲で清志郎は、授業をサボり、「♪寝ころんでたのさ 屋上で たばこのけむり とても青くて」と、若者の等身大の倦怠感や焦燥を歌に託した。

 石川啄木が15歳の頃を思って歌った、「不来方の お城の草に寝ころびて 空に吸はれし十五の心」という短歌にもどこか雰囲気が似ている。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木朗希をヤンキースが強奪へ…大谷翔平&山本由伸を奪われた名門が企んだ雪辱戦

  2. 2

    AKIRA版はなかったことに? 反町隆史GTO放送開始で荒ぶる「2012年派」

  3. 3

    ゾンビたばこ広島に黒田博樹監督待望論 「打てない、守れない、人気ない」三重苦で新井監督はクビ不可避

  4. 4

    佐々木朗希は一軍復帰1試合でまた抹消…どれだけ脆弱でもドジャースが欲しがったワケ

  5. 5

    近藤真彦「合宿所」の思い出&武勇伝披露がブーメラン! 性加害の巣窟だったのに…「いつか話す」もスルー

  1. 6

    “令和の武器商人”こと小泉進次郎防衛相の「核ありき発言」に自民国防族もカンカン

  2. 7

    ついに1ドル=163円突入で「円安倒産」ラッシュ深刻懸念…すでに前年同期から3割増

  3. 8

    中森明菜のタモリ評「心の底からホッとします」は国民の総意か? サングラス姿と性格的な3要素

  4. 9

    「24時間テレビ」放送1カ月前に日テレ局内に流れる微妙な空気…猛暑の中の星野真里マラソンに大逆風

  5. 10

    震災で家族を心配する選手たちに星野監督が怒号「おまえらは野球だけしとりゃあええんじゃ!」