NHK紅白歌合戦 大泉洋抜擢と無観客で見えた過去最高視聴率

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 大晦日のNHK「紅白歌合戦」の司会が2日発表され、総合司会を内村光良(56)、紅組司会に二階堂ふみ(26)、白組司会に大泉洋(47)が決定した。内村は4年目、大泉はNHKの音楽番組「SONGS」のMC(責任者)、二階堂は連続テレビ小説「エール」のヒロインをつとめている。

 昨年は嵐の桜井翔(38)が白組司会を担当。この日をもって活動休止する嵐が有力視されていただけに、大泉の抜擢は想定外だった。芸能リポーターの川内天子氏がこう言う。

「二階堂さんは朝ドラヒロインで既定路線。沖縄出身というのも離島中継必須のNHKにとっては強みで、沖縄周辺で放送前のロケをするにも歓迎されるでしょう。白組は嵐でなければ、『あさイチ』で活躍した井ノ原快彦さんら“ジャニーズの誰か”だろうと言われていましたが、嵐はスペシャルメドレーなど特別企画で、アーティストとしての満足度は損なわないでしょうし、むしろ司会にジャニーズ色がない分、嵐の世界観がしっかり伝わるのでは。大泉さんのトーク力は折り紙付きで、むちゃくちゃに見えて、実は計算された面白さがあります。総合司会4年目の内村さんが帳尻を合わせる形で、無観客を感じさせない番組になるのでは」

NHKの粋を尽くしたステージ展開に

 同志社女子大学教授(メディア論)の影山貴彦氏は「NHKの粋を尽くしたスタジオ展開で高視聴率もあり得る」としてこう続ける。

「大泉さんはNHKの音楽番組のMCでお墨付きかつ、役者としての実力、バラエティー要素も評価が高い。内村さんも映画監督、二階堂さんも写真家などマルチな才能で活躍され、3人は紅白の“層の厚み”を象徴する存在になっている。昨年のMISIA、18年に引退した安室奈美恵、14年の中島みゆきなど世代を超えて視聴者を感動させたのは会場生出演ではなく“別建てのステージ”。実は無観客のほうが演出・技術面でNHKの粋を尽くしたステージ展開に仕上がるのではと私は思います。会場の観客と視聴者、企画ものなど分散していた演出が全集中され、コロナ禍の本物志向にあった番組になる。ステイホームも加わり、結果的に、この10年間で最高の視聴率もあり得ると思います」

 コロナ禍の“新しい紅白スタイル”に期待だ。

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