片岡孝太郎コロナで“綱渡り”も…幕が上がる歌舞伎の底力

公開日: 更新日:

 そのほかは、市川猿之助、市川中車(香川照之)、尾上松也片岡愛之助ドラマ「半沢直樹」に出演していた4人の歌舞伎役者が出ているのが話題。しかし、同じ演目に出るのは、ドラマでは共演シーンのなかった松也と愛之助のみで、2人は第1部の舞踊劇「弥生の花浅草祭」に出ている。

■「半沢直樹」ネタでリップサービス

 中車は第2部、落語を原作とした「心中月夜星野屋」に、中村七之助、市川猿弥と出る。中車が花道を出てくるだけで笑いが出て、猿弥はふすまの向こうで声がしただけで爆笑。「半沢直樹」のネタも披露し、掛け声禁止で静かな歌舞伎座の客席が、久しぶりに沸いた。

 第3部は中村勘九郎と猿之助で「傾城反魂香」。2人は浅草歌舞伎に出ていた勘太郎・亀治郎時代は共演も多かったが、襲名後は少なく、久しぶりの顔合わせだが、ブランクを感じさせない。浅草歌舞伎組での復活を期待したい。

 来月から歌舞伎座は3部制・各2演目となる。無事に幕が開けばいいのだが。

(作家・中川右介)

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    年収1億円の大人気コスプレーヤーえなこが“9年間自分を支えてくれた存在”をたった4文字で表現

  2. 2

    くら寿司への迷惑行為 16歳少年の“悪ふざけ”が招くとてつもない代償

  3. 3

    映画「国宝」ブームに水を差す歌舞伎界の醜聞…人間国宝の孫が“極秘妻”に凄絶DV

  4. 4

    “やらかし俳優”吉沢亮にはやはりプロの底力あり 映画「国宝」の演技一発で挽回

  5. 5

    山尾志桜里氏“ヤケクソ立候補”の波紋…まさかの参院選出馬に国民民主党・玉木代表は真っ青

  1. 6

    ドジャース佐々木朗希 球団内で「不純物認定」は時間の問題?

  2. 7

    フジテレビCM解禁の流れにバラエティー部門が水を差す…番宣での“偽キャスト”暴露に視聴者絶句

  3. 8

    国分太一は“家庭内モラハラ夫”だった?「重大コンプラ違反」中身はっきりせず…別居情報の悲哀

  4. 9

    輸入米3万トン前倒し入札にコメ農家から悲鳴…新米の時期とモロかぶり米価下落の恐れ

  5. 10

    慶大医学部を辞退して東大理Ⅰに進んだ菊川怜の受け身な半生…高校は国内最難関の桜蔭卒