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井筒和幸映画監督

1952年12月13日、奈良県出身。県立奈良高校在学中から映画製作を始める。75年にピンク映画で監督デビューを果たし、「岸和田少年愚連隊」(96年)と「パッチギ!」(04年)では「ブルーリボン最優秀作品賞」を受賞。歯に衣着せぬ物言いがバラエティ番組でも人気を博し、現在は週刊誌やラジオでご意見番としても活躍中。

今の資本主義では限界…久しぶりに地球の未来まで考えた

公開日: 更新日:

 たとえば、CO2排出を減らそうとメーカー各社がガソリン車から電気自動車に方針を変えようが、その生産競争が激化するだけで環境対策にはならない。だから、公共交通機関をもっと増設し、なるたけ無償化し、逆にマイカーの生産台数を減らすことが先だと。そして、感染クラスターを起こした巨大クルーズ船や富豪どもが乗り遊ぶプライベートジェット機、場所を取るだけの大型高級車など明日にでもなくすことだと言う。富裕層だけが乗り、CO2を吐き散らし地球を壊してるのだし、なくても誰も困らないとも。オレもあんなブルジョアどもの趣味には死ぬまで無縁だし、まあ車の生産数を減らせばバカのあおり運転も減るし、オレも欧州みたいに自転車に乗り替えてもいいかと思った。

 パソコンのアップル社までが電気自動車を造って売り出すらしいが、結局は、それも個人や企業の利を追う旧資本主義だし、地球資源を食い散らかすだけで異常気象は止まらない。大量の難民も出て、食糧飢饉になり、世界秩序も混乱し、第二、第三のトランプナショナリズムをはびこらせるだけだろうが……。

 億万長者の芸能人どもは環境問題には何の関心もないだろうが、こっちは持続化給付金もビタ一文もらえない暇な毎日、久しぶりに地球の未来まで考えさせられたよ。

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