広瀬すずがCA役 JAL誕生物語「エアガール」は骨太なドラマ

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 当時、世界最大の航空会社パン・アメリカン航空が日本をはじめとする極東アジア全域の航空事業制覇を狙っており、白洲はその片棒を担ごうとしたフィクサーだと見る向きもあった。

 そして、1951年(昭和26年)8月、日本航空はアメリカのノースウエスト航空から乗員と航空機(マーチン2-0-2型機「もく星号」)を借り受けて運航を開始した。

 武雄市歴史資料館作成のコラム「ふるさとの先人たち」は、このときの様子を「GHQ参謀のアメリカ空軍大佐アレンは、松尾を『絶望の中の勇者』と呼び、彼の忍耐強い不屈の人間性を尊敬を込めて賞賛した」と記している。だが、翌52年(昭和27年)4月に「もく星号」が伊豆大島三原山の山腹に激突し、乗員・乗客37人全員が死亡するという痛ましい事故もあり、経営は必ずしも順調とは言えず、赤字が膨らんでいった。そして、発足からわずか2年後の53年(昭和28年)に「日本航空株式会社法」が公布され、日本航空は半官半民の特殊法人として再スタートすることになった。これについて白洲は、文藝春秋1954年7月号でこう述べている。少々長くなるが、引用する。

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