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吉田隆記者、ジャーナリスト

1984年に写真週刊誌「FRIDAY」の創刊準備メンバーとして専属記者契約を結ぶ。87年の大韓航空機爆破事件では、犯人の金賢姫たちが隠れていたブダペストのアジトを特定、世界的に話題となる。初代「張り込み班チーフ」として、みのもんたや落合博満の不倫現場、市川染五郎(現・松本幸四郎)や石原慎太郎の隠し子、小渕恵三首相のドコモ株疑惑などジャンルを問わずスクープ記者として活躍。

<132>マコやんは2019年3月末で野崎さんの会社「アプリコ」をクビになった

公開日: 更新日:

「そやろ。佐山さんって、何とかアプリコから金を取ろうと考えているみたいだから、こうなると思っていたけどな。しかし腹が立つよ。早貴がアプリコを潰すとはな」

 マコやんも私もアプリコは存続させたほうがいいという意見で早貴被告にも伝えていたのに、それがもろくも崩れたのは残念だった。早貴被告が東京で暮らしている間も毎朝、ドン・ファン宅で祭壇の水を替えて冥福を祈っていたのはマコやんだけだ。その気持ちを思うと、私も早貴被告や彼女の代理人として会社を潰すことに協力した弁護士たちに対しての怒りが湧いてくる。

■自宅の鍵は田辺市に

 早貴被告が持っていたドン・ファン宅の鍵は彼女の弁護士が所有していたが、その鍵を田辺市に渡したことでマコやんは自宅に入ることができなくなり、祭壇に手を合わすことも水を替えることもできなくなっていた。家には位牌があり、遺族は鍵を貸して欲しいと市側に要望したこともあるが、すげなく却下されている。

 遺産を自分のモノだとしている田辺市側は、大きな勘違いをしていることを感じていないのだから呆れてしまう。私は担当の課長に「何の権限もないでしょ。(遺言は)まだ検認をしただけですよ」と忠告したが、彼は「ウチのものですから」とシレッと言ったものである。

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