著者のコラム一覧
桧山珠美コラムニスト

大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」に「今月のダラクシー賞」を長期連載中。

NHKの小泉今日子デビュー40周年特集番組を見て「80年代アイドル」を考えた

公開日: 更新日:

 小泉今日子がデビュー40周年とは……。「スター誕生!」に出てきた時から覚えているから、こちらも年を取るはずだ。

 10日の「NHK MUSIC SPECIAL小泉今日子」は「可愛いアイドルからカッコイイアーティストへ」。新しいアイドル像をつくった小泉今日子40年の軌跡を「レッツゴーヤング」や「紅白歌合戦」などの過去映像とヒット曲、インタビューなどでたどる45分だった。

 オープニングは現在の小泉が歌う「あなたに会えてよかった」。そしてデビュー1週間後の「レッツゴーヤング」に出演した際のデビュー曲「私の16才」を歌う初々しい姿、自らの意志で髪をショートにした「まっ赤な女の子」、初めて「紅白歌合戦」に出場した時の「渚のはいから人魚」……懐かしいキョンキョンにズッキンドッキンだ。

 ここで同期デビューした本木雅弘が登場し、当時の小泉について「同期としての映し鏡というか指標というか。同じ時代の苦楽をなんとか成長してきた……それまでのつくられた道に乗っていくアイドル像の概念を破壊した人で、それを近くで見ているのは小気味よかったし、真似したこともあった」と大絶賛。

 黒柳徹子も「ザ・ベストテン」で1位になった「なんてったってアイドル」について「どう思ってんの?」と聞いたら、「『大人が悪ふざけしてるって思ってる』って言ったので、しっかりした目で周りを見てる、ずいぶん賢い子だなって思いました」とベタ褒めだ。

■バラエティーで生き残った松本伊代早見優

 ちょうど2週間ほど前のこと。「ダウンタウンDX」では当時のトップアイドルがわんさか。

 松本伊代と早見優が出演し、前のりで他のアイドルたちとトランプをして遊んだのが楽しかったと、今だから言えるけどというノリで話し、メンバーは「河合奈保子やトシちゃん、マッチ、シブがき隊」と語った。

 小泉がデビューした82年はアイドル豊作の年で「花の82年組」といわれて松本(厳密には81年デビュー)、早見、堀ちえみ三田寛子、石川秀美、シブがき隊と錚々たるメンバーが揃う。

一番聞きたいのは…やっぱり中森明菜

 そして忘れてはいけないのが中森明菜

 ちなみに、翌年83年デビュー組は伊藤麻衣子、岩井小百合、大沢逸美、小出広美、小林千絵、松本明子、太田貴子、森尾由美らで82年組がいかに凄いか。

 そんな中でも小泉と中森はヒット曲の数も、時代を背負ってきた感も別格。今やアイドル時代の語り部としてバラエティータレントになった松本や早見とは格が違う気がするが、もっとも見方によってはヒット曲も数曲しかないのに、40年芸能界でやってきた伊代&優はたくましい。

 NHKで40周年を祝ってもらえるキョンキョンはいいとして、やっぱり気になる明菜。一番聴きたいのはやっぱり明菜!

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ヤクルト村上宗隆と巨人岡本和真 メジャーはどちらを高く評価する? 識者、米スカウトが占う「リアルな数字」

  2. 2

    大山悠輔が“巨人を蹴った”本当の理由…東京で新居探し説、阪神に抱くトラウマ、条件格差があっても残留のまさか

  3. 3

    中山美穂さんの死を悼む声続々…ワインをこよなく愛し培われた“酒人脈” 隣席パーティーに“飛び入り参加”も

  4. 4

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  5. 5

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  1. 6

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  2. 7

    豊作だった秋ドラマ!「続編」を期待したい6作 「ザ・トラベルナース」はドクターXに続く看板になる

  3. 8

    巨人・岡本和真の意中は名門ヤンキース…来オフのメジャー挑戦へ「1年残留代」込みの年俸大幅増

  4. 9

    悠仁さまは東大農学部第1次選考合格者の中にいるのか? 筑波大を受験した様子は確認されず…

  5. 10

    中山美穂さんが「愛し愛された」理由…和田アキ子、田原俊彦、芸能リポーターら数々証言