著者のコラム一覧
松尾潔音楽プロデューサー

1968年、福岡県出身。早稲田大学卒。音楽プロデューサー、作詞家、作曲家。MISIA、宇多田ヒカルのデビューにブレーンとして参加。プロデューサー、ソングライターとして、平井堅、CHEMISTRY、SMAP、JUJUらを手がける。EXILE「Ti Amo」(作詞・作曲)で第50回日本レコード大賞「大賞」を受賞。2022年12月、「帰郷」(天童よしみ)で第55回日本作詩大賞受賞。

不毛な世代間闘争、「世代」という名のカメラでは解像度が低すぎる

公開日: 更新日:

 焼け跡、団塊、バブル、ゆとり……元号のある国ニッポンでさえ「世代」は細分化され、大きな意味を持つが、アメリカでは世代論がきわめて盛んで弊害も多いようだ。なぜそう言うかといえば、昨年末刊行の社会学的エッセイを読み、世代間論争の不毛さをしみじみ痛感したから。

 2021年7月、米国女性シンガーH.E.R.の新曲“Change”の日本語訳をネットで見つけた。すばらしくシャープで読み惚れた。何気なく自分のツイッターで紹介したところ、すぐに訳者からお礼のメッセージがDM(ダイレクトメッセージ)で届いた。何とアメリカで生まれ育ち、現在もアメリカ在住の日系アメリカ人というからぼくは驚いた。それが誰あろう、先に述べたエッセイ『世界と私のA to Z』の著者・竹田ダニエルである。

 竹田さんは1997年生まれ。自身をミレニアルとZの中間の「ジレニアル世代」と位置づける(実際にそういう表現があるそう)。本業は理系研究職ながらも、米国カルチャーを主領域とするライター、また音楽エージェントとしても活躍中だ。文芸誌「群像」の連載をまとめた初著書『A to Z』で、竹田さんはZ世代が特別視される理由を「多様な人種と思想と価値観の人が社会に存在するという事実を、インターネットによって幼い頃から実感している世代だから」と断言。Z世代は生年で区切られるものではなく「価値観で形成される選択可能なもの」と提唱する。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    侍ジャパンは2028年ロス五輪“出場”すら危うい現実 27年プレミア12が目先の焦点に

  2. 2

    サヘル・ローズさん「憲法9条がある日本は世界に平和を訴える独自の役割がある」

  3. 3

    横浜銀蝿Johnnyさん「キャロル『ファンキー・モンキー・ベイビー』のイントロと革ジャンを着て歌う姿にシビれた!」

  4. 4

    松重豊「孤独のグルメ」続投の裏にある《諸事情》とは…63歳ゴローさんがやめられない理由

  5. 5

    高市外交を「日本の恥」だと批判続出! 夕食会で踊り狂う写真をホワイトハウスが“さらし上げ”

  1. 6

    WBC惨敗は必然だった!井端監督の傲慢姿勢が招いたブルペン崩壊【総集編】

  2. 7

    “性的暴行”ジャンポケ斉藤慎二被告の「悪質性」法廷で明らかに…邪悪が跋扈する歪んだテレビ業界の権力構造

  3. 8

    相次ぐ海外勢欠場の幸運…日本勢は異例の“棚ボタ”メダルラッシュへ【25日開幕フィギュア世界選手権】

  4. 9

    『スマスロ ミリオンゴッド』が4月に登場 史上最高の射幸性を誇った初代『ミリオンゴッド』の伝説

  5. 10

    元ジャンポケ斉藤が裁判で無罪主張の裏で…妻・瀬戸サオリの“息子顔出し”と"名字"隠し投稿の意味深