がんばれフジテレビ!6.25株主総会「物言う株主」はカネ儲けしか考えていない
ダルトン側の関心は不動産と株価
6月末に社長を辞める「STARTO ENTERTAINMENT」(旧ジャニーズ)の福田淳CEOも候補に入っている。フジから見れば、タレントを提供したり番組制作を請け負う取引先のトップで、いわば利益相反。そんな福田氏が役員になったら、番組制作の現場は彼の息のかかったタレントを優先的に起用するなど、余計な気を使わなければならなくなる。
「そもそもダルトンは株価が割安の会社に投資し、あの手この手で株価を吊り上げて売却する手法で儲けている会社です。フジ・メディアHDも経営を握り、黒字の不動産部門を売っ払って、株価が上がったところで売り抜ける算段でしょう。フジテレビを放送メディアとして立て直そうなんて意識じゃありません。高く売れるなら、バックに中国がいようが、トランプがいようがお構いなしですよ」(メディアアナリスト)
フジテレビは企業体質だけでなく、放送内容が露骨に政権寄りだったりと、メディアとして問題は多いけれど、日本のジャーナリズム、エンターテインメントの重要な一角だ。日曜午後の「ザ・ノンフィクション」など真面目な番組も少なくない。「物言う株主」などともっともらしく呼ばれているけれど、しょせんは金儲けのチャンスと舌なめずりしている連中だ。そんなハゲタカに渡すわけにはいかない。フジテレビ、がんばれ!
(海原かみな/コラムニスト)