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増田俊也小説家

1965年、愛知県生まれ。小説家。北海道大学中退。中日新聞社時代の2006年「シャトゥーン ヒグマの森」でこのミステリーがすごい!大賞優秀賞を受賞してデビュー。12年「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」で大宅壮一賞と新潮ドキュメント賞をダブル受賞。3月に上梓した「警察官の心臓」(講談社)が発売中。現在、拓殖大学客員教授。

「時代に挑んだ男」加納典明(30)「東京で1番を取る」と上京、二十歳で杵島隆先生の助手になった

公開日: 更新日:

「加納くんは東京に行った方がいい」

加納「1年以上はいた。2年はいなかったんですが、それは働いているうちに、奥さんが『加納くんは東京へ行った方がいいよ』って言ってくれて。俺自身も東京行って1番取りたいなって思ってたからすぐに」

増田「上京したいとずっと思っておられたと」

加納「そう。同級生がムサビ(武蔵野武術大学)やら他の美大やら専門やら行ってたから。いろんなとこにね。それで『俺も東京へ行かないと』とその思いが強くなっていった。東京行って1番取りたいなと」

増田「東京のトップになれば世界のトップに肉薄できるわけですからね」

加納「そのとおり。その思いが強かった。それで、20歳で東京へ出た。そしてムサビへ通ってる友達と同居して、今度は俺は写真家の杵島隆先生*の助手になった。アメリカで生まれて戦争中は特攻隊にいて終戦を迎えた気概の人で、素晴らしい写真を撮っていた。秋山庄太郎*さんとかと同じ時代に独特の地位を築いていた人です。杵島先生の助手は、僕のほかに上に4人いたんだけど、カメラ持って撮影すると僕が1番上手かった」

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