平野紫耀らNumber_iに疑問噴出…「アイドル性」は必要なのか? 3人の“本気”がファンに問う覚悟
Number_iの短時間ライブに賛否
平野紫耀(28)、神宮寺勇太(27)、岸優太(30)からなる3人組ボーイズグループ・Number_i の全国ツアー「Number_i LIVE TOUR 2025 No.Ⅱ」が、10月11日の北海道公演からスタートした。ただ、ライブの構成や演出を巡り、ファンの間で賛否が分かれている。
主に指摘されている点は、1公演につき約1時間半とライブの時間が短いということと、センターステージや花道がなくメインステージのみで、照明も暗かったため本人たちが見えづらいということだ。
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アイドル性を求めるファンからの不満
3人は2023年に旧ジャニーズ事務所(現在はSTARTO ENTERTAINMENTにマネジメント業務を移管)のKing & Princeから脱退し退所。同年、滝沢秀明氏設立のTOBEに合流した。
旧事務所では曲によって、ファンサービスのために左右や後方に少しでも近づけるよう、花道やセンターステージが用意されているのが常。ライブ時間も2時間超えが多い。華やかな照明で、出来る限りメンバーがファンから見えやすい演出が施される。
今回のライブに対し不満の声をあげているのは、ほとんどが旧事務所時代からのファン、あるいは彼らに“アイドル性”を求めているファンだ。一定のライブ代を払ったのだから、旧事務所グループのような演出で、じっくりたっぷり彼らのお顔を堪能したいという気持ちがあるのだろう。
しかし、今3人は本気で音楽と向き合い、アーティストとしての道を歩み始めている。
アーティストであれば、ライブが1時間半であろうと、メインステージのみで顔がよく見えなかろうと、何の問題もない。音を届けるために、あえてスクリーンを設置しないアーティストもいる。照明の暗さは、楽曲の世界観をより明確化させる。
そうしたアーティストのライブをいくつか見てきたが、そもそもライブの長さや顔がはっきり見えることを重要視していないので、楽曲がきちんと届き伝わるものがあれば、充分に満足出来る。
また、Number_iの1時間半のライブの中に、ファンに馴染みのないダンサーのソロパートがあったことも疑問視されている。旧事務所ならつなぎの時間は後輩ジュニアが担当することがほとんどで、それなら受け入れられたが、知らないダンサーのソロパートは許せないようだ。
「チーム」として届けている3人
だが、Number_iは今回のステージに生オーケストラの音を用い、ダンサーにスポットを当てた。アーティストが、バックバンドやダンサー1人1人を丁寧に紹介し、チームとしてライブを届けているのと同じだろう。
間にダンサーのソロパートを挟むのは、自分たちの呼吸を整える意味合いもあったかもしれない。アーティストによっては、やたらMCが多かったり、ステージから何度もさばけてゆっくり戻ってきたり、バックバンドがつなぎの演奏をすることもある。
最も負担が高いのはソロアーティストやボーカルが1人のバンドなどだろう。だが、Number_iは3人と言えど低音と高音を使い分ける高速ラップにダンスを重ねるので、ボーイズグループの中でも一曲あたりの1人ずつの負荷は、歌い手1人の場合と変わらないほど高いはずだ。
一曲入魂でフル生歌唱し、パフォーマンスを高水準で見せるには1時間半が適切で、そこから先クオリティーを下げてまでライブを間延びさせないというのは、プロの考え方だと感じる。ライブが短いと彼らを責める前に、彼らの「喉」のケアを最優先に労わる気持ちも必要かもしれない。
ファンは共にライブを創り上げてほしい
彼らは自分たちの今を全力で提示し、アーティストとしては問題のないライブを敢行している。彼らのアーティスト志向を受け入れられない、アイドル時代からのファンには物足りないということだろう。
Number_iのアーティストとしての歩みはまだ始まったばかりで、試行錯誤の段階でもある。それでもファンに出来ることは、彼らの今を受け止め、共にライブを盛り上げ、創り上げる姿勢を見せることではないだろうか。
(こじらぶ/ライター)


















