「上方漫才の至宝」いとし・こいしの2人から伺った「漫才の鉄則」
いとし・こいし師匠
「上方漫才の至宝」「しゃべくり漫才の神様」と呼ばれていた夢路いとし(写真(右))・喜味こいし(同(左))師匠。
数え切れないほど、一緒にお仕事をさせていただきましたが、お2人から伺った「漫才の鉄則」をご紹介したいと思います。
それは「テレビ・ラジオのネタおろし(初演)は収録の時にやる」こと。つまり、劇場や他の舞台で試すことなく、常に一発勝負で高座にかけるのです。
ほとんどの漫才師さんは「ウケるかどうかもわからないのに、そんな怖いことはできひんわ!」と思うところです。いとし・こいし師匠のように一発勝負で、同じようにされていたのは、私の知る限りオール阪神・巨人さんだけでした。
ではどうして、事前に舞台で試さないのか。いとし・こいし師匠は「お客さんの反応が違うんですわ。そやから、やりながら迷うんです」とのこと。最初にかけた時にウケたネタが同じようにウケるとは限らない……なぜなら、当たり前の話ですが「お客さんが違うから」です。前回ウケたところで同じような反応がないと「あれ?おかしいぞ。ここはもっとウケるはずやのに?」と考えてしまい、微妙に間やテンポが狂ってしまって、思うような漫才にならないのです。


















