コツはいるが手術より確実 「多汗症」に効くボトックス治療

公開日: 更新日:

「A型ボツリヌス毒素製剤は汗腺であるエクリン腺に作用し、過剰な汗の放出を止めます。注射後4~5日目くらいから汗が出なくなり、効果は4カ月ほど続きます。残念ながら根本的な治療ではありませんが、言い換えれば、ボトックス治療で汗腺が“退化”することもない。夏の汗が多くなる時期だけボトックス治療を取り入れるなど、上手に多汗症と付き合っている方もいます」

■皮膚から2ミリのところに45度の角度で

 安部部長の経験上、ボトックス治療の効果はほぼ100%。しかし、「ボトックス治療を受けたが、あまり効果が見られなかった」という患者も時々来院するという。

「ボトックス治療には、コツがいります。皮膚から2ミリのところに45度で注射を打つことで、薬の効果を十分に発揮できる。しかし、ボトックス治療を繰り返していると、皮膚が硬くなって、適切な場所にうまく注射できないことがあります」

 ボトックス治療が駄目だった――とがっくり肩を落とす前に、治療が正しく行われていたかを考えるのもひとつの方法だ。ちなみに、かつては汗腺を薄く切り取る手術もあったが、ボトックス治療の方が確実で患者の負担が少ないので、手術を行う医療機関は減少傾向にあるという。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 2

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  3. 3

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  4. 4

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  5. 5

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  1. 6

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  2. 7

    今度は横山裕が全治2カ月のケガ…元TOKIO松岡昌宏も指摘「テレビ局こそコンプラ違反の温床」という闇の深度

  3. 8

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    大谷翔平のWBC二刀流実現は絶望的か…侍J首脳陣が恐れる過保護なドジャースからの「ホットライン」