危ない脳梗塞を予防 画期的新薬の「うまみ」と「泣きどころ」

公開日: 更新日:

 大量の汗で体の水分が抜け、血液がドロドロになる夏。最も警戒すべき病気は脳梗塞だろう。
 なかでも怖いのは「心原性脳塞栓症」だ。心房細動とよばれる不整脈が引き金となる脳梗塞で、心臓の血流がよどむことで血栓が生まれ、それが脳を直撃する。発症すると半数以上が死亡か寝たきりになる。
 最近、これを防ぐ新たな3つの飲み薬が登場し使う人が急増しているが、安全性はどうなのか? 東邦大学佐倉病院循環器科の東丸貴信教授に聞いた。

「そもそも心原性脳塞栓症の予防にはこれまで、血液を固まりにくくする抗凝固剤としてワーファリンが使われてきました。血液が固まって血栓ができるには12種類の血液凝固因子がかかわっています。そのうち4つはビタミンKの補助を得て活性化されます。ワーファリンはこのビタミンKの働きを抑えることで血栓をつくらないようにしたのです」

 しかし、服用すると納豆やクロレラ、青汁などのビタミンKが豊富な食品が食べられない、他の薬との相互作用から持病によっては使えない、受診のたびに血液検査が必要などの扱いにくさがあった。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    もしやり直せるなら、入学しない…暴力に翻弄されたPL学園野球部の事実上の廃部状態に思うこと

  2. 2

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  3. 3

    永野芽郁は疑惑晴れずも日曜劇場「キャスター」降板回避か…田中圭・妻の出方次第という見方も

  4. 4

    巨人阿部監督が見切り発車で田中将大に「ローテ当確」出した本当の理由とは???

  5. 5

    「高島屋」の営業利益が過去最高を更新…百貨店衰退期に“独り勝ち”が続く背景

  1. 6

    かつて控えだった同級生は、わずか27歳でなぜPL学園監督になれたのか

  2. 7

    JLPGA専務理事内定が人知れず“降格”に急転!背景に“不適切発言”疑惑と見え隠れする隠蔽体質

  3. 8

    「俳優座」の精神を反故にした無茶苦茶な日本の文化行政

  4. 9

    (72)寅さんをやり込めた、とっておきの「博さん語録」

  5. 10

    第3の男?イケメン俳優が永野芽郁の"不倫記事"をリポストして物議…終わらない騒動