風邪と腰痛は要注意 腎臓を痛めつける怖い薬の飲み合わせ

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 幸い、入院治療だけで無事腎臓の機能が回復したAさんだが、その原因となったのは持病の高血圧のための降圧剤と風邪のための抗生物質、それに腰痛のための消炎鎮痛剤だった。

■増える「薬剤性腎障害」

 腎臓病専門医でもある、松尾内科クリニックの松尾孝俊院長が言う。

「最近はAさんのように薬の副作用である薬剤性腎障害を患う人が増えています。とくに問題なのは消炎鎮痛剤、抗生物質、降圧剤で、腎臓の機能が低下している人はとくに注意すべき薬なのです」

 なぜこうした薬が腎臓の機能を低下させるのか?

「消炎鎮痛剤は痛みの成分であるプロスタグランディンとよばれる物質の生成を邪魔します。しかしその一方で、この物質は、腎臓の血流を促し、働きを維持する役割もあるのです。つまり、プロスタグランディンを抑制することは腎臓の血流を低下させ、腎不全に陥らせることになりかねないのです」(松尾院長)

 また、抗生物質は腎臓、とくに尿細管を狭くするなどして尿の排出が不十分になり、腎臓の機能を低下させることがあるという。

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