脳梗塞、糖尿、肥満、うつ…万病治療「腸内フローラ」の威力

公開日: 更新日:

 腸内の細菌を整えることで万病を治療――。こんな最新医療が注目を集めている。「腸内フローラ」という医療法で、先月、NHKスペシャルが「腸内フローラ~解明!驚異の細菌パワー」と題してリポートして以来、あちこちで話題になっている。

 人の腸内には約1000種類、合計で100兆匹以上の細菌が生息している。その中には人体に有害な悪玉菌もいれば、良い働きをする善玉菌もいる。悪玉を減らし、善玉を増やすなどの治療で病気を予防・治療する。これが腸内フローラのコンセプトだ。

 医学博士の米山公啓氏が言う。
「たとえばバクテロイデス菌。これは腸内で短鎖脂肪酸という物質を増やします。短鎖脂肪酸は脂肪の蓄積を防ぐ上に脂肪を燃焼させる重要な物質。これを増やせば肥満の解消につながるのです。短鎖脂肪酸はインスリンの分泌も活発にするので糖尿病治療にも効果を発揮します。ある細菌は動脈硬化を誘発するTMAOという物質を抑制することが分かってきました。親が脳梗塞などで倒れ自分も遺伝の恐れがある人は、この細菌を増やすことで発病を防ぐことができることになります」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  4. 4

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  5. 5

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  3. 8

    星野源「ガッキーとの夜の幸せタイム」告白で注目される“デマ騒動”&体調不良説との「因果関係」

  4. 9

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  5. 10

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも