子供の食物アレルギー 6歳からの「食物経口免疫療法」で治す

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 子供の食物アレルギーの4分の3は、鶏卵、牛乳、小麦が原因食物で、これらは3歳までに5割、6歳までに9割が治療なしで治る。問題は、6歳までに治らなかった1割だ。その後の選択肢は2通り。原因食物を一生完全に食べないか(完全除去)、「食物経口免疫療法」を受けるかだ。

 食物経口免疫療法は、(1)食物経口負荷試験で食物アレルギーと診断された原因食物を、(2)ごく少量から食べ始め、量を段階的に増減させ、目標量を食べられるようにする治療法だ。

 (1)で、原因食物をどれくらい食べると食物アレルギーが出るかがわかる。同じ牛乳アレルギーでも、100㏄までOKの子供もいれば、1㏄でNGの子供もいる。(1)と(2)が両方必要であることを、しっかり把握したい。

■間違った方法も横行

 決められた期間、決められた量を、決められた食べ方で毎日摂取し、アレルギー症状が起こらなければ量を増やす。最終目標は、昭和大学では牛乳なら200㏄。それを3カ月間続け、無症状なら、今度は14日間完全除去に戻し、15日目に病院で200㏄摂取。アレルギー症状が起こらなければ、治療終了だ。

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