傾斜0.6度でめまいや頭痛…“傾き住宅”に潜む「病気リスク」

公開日: 更新日:

 日に日に騒ぎが大きくなる横浜市都筑区の“傾きマンション問題”。建物の安全性が懸念されるだけでなく、住人の健康に被害を及ぼす可能性もある。

 傾きマンションは、住人が西棟と中央棟をつなぐ渡り廊下の手すりに約2センチのズレを見つけたことが発端となり、計9本の基礎杭が強固な地盤の支持層に届いていないことが判明した。床が1.5センチ傾いていたり、玄関扉が閉まりにくくなった住人もいて、建物の傾きの角度は0.3度弱ともいわれている。

 傾いた住宅は、建物の強度に不安があるのはもちろん、住人の健康も脅かす。日本建築学会が発表している「液状化被害の基礎知識」のデータによると、人は床が約0.3度傾いていると傾斜を感じ、0.6度程度になると、めまいや頭痛などの健康障害が生じるという。2~3度で、めまい、頭痛、吐き気、食欲不振といった比較的重い症状が表れ、7~9度だと上記の症状に加え、強い疲労感、半数以上で睡眠障害が起こるという。

 床にビー玉を置いて転がり出すのが約0・6度といわれている。それくらい微妙な傾きでも体調不良につながる恐れがあるのだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    小泉進次郎「無知発言」連発、自民党内でも心配される知的レベル…本当に名門コロンビア大に留学?

  2. 2

    クビ寸前フィリーズ3A青柳晃洋に手を差し伸べそうな国内2球団…今季年俸1000万円と格安

  3. 3

    高畑充希は「早大演劇研究会に入るため」逆算して“関西屈指の女子校”四天王寺中学に合格

  4. 4

    9日間の都議選で露呈した「国民民主党」「再生の道」の凋落ぶり…玉木vs石丸“代表負け比べ”の様相

  5. 5

    国分太一コンプラ違反で無期限活動休止の「余罪」…パワハラ+性加害まがいのセクハラも

  1. 6

    野球少年らに言いたい。ノックよりもキャッチボールに時間をかけよう、指導者は怒り方も研究して欲しい

  2. 7

    「時代と寝た男」加納典明(19) 神話レベルの女性遍歴、「機関銃の弾のように女性が飛んできて抱きつかれた」

  3. 8

    ドジャース大谷「二刀流復活」どころか「投打共倒れ」の危険…投手復帰から2試合8打席連続無安打の不穏

  4. 9

    28時間で150回以上…トカラ列島で頻発する地震は「南海トラフ」「カルデラ噴火」の予兆か?

  5. 10

    自転車の歩道通行に反則金…安全運転ならセーフなの? それともアウト?