ピアス穴が10cmの塊に “ただの傷”を甘く見てはいけない

公開日: 更新日:

 誰にでも発症の可能性があるのが、肥厚性瘢痕やケロイドだ。ところが、適切な治療を受けられていない患者が多い。

 傷は、炎症反応によって治る。その炎症反応が過剰になり、「治りすぎる」状態が肥厚性瘢痕やケロイドだ。この治療の第一人者である日本医科大学形成外科教室・小川令主任教授によると、「傷ができて3カ月目が要注意」だ。

 傷痕、肥厚性瘢痕、ケロイドは、一本の線上にある。最初はただの傷痕が、時間の経過とともに赤く盛り上がって肥厚性瘢痕となり、さらにほかの正常組織に広がってケロイドとなる。

「肥厚性瘢痕やケロイドに至るのが、傷ができて3カ月ほど経ったころです。この段階で、すぐに治療を行うことが大切です」

 肥厚性瘢痕やケロイドは、誰にでも起こり得る。最初の「傷痕」が身近なものだからだ。よくあるのが、ニキビ痕、水疱瘡の痕、ピアスの穴、深い・大きい・治るのに時間がかかる傷、ヤケド、クラゲに刺された痕、手術痕(内視鏡も含む)、帝王切開の痕など。ここに悪化因子が加わり、発症・悪化する。体質、胸・腹や関節などよく動かす部位にできた傷、高血圧、妊娠などだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  3. 3

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  4. 4

    巨人阿部監督はたった1年で崖っぷち…阪神と藤川監督にクビを飛ばされる3人の監督

  5. 5

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  1. 6

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  2. 7

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  3. 8

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  4. 9

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  5. 10

    (2)事実上の「全権監督」として年上コーチを捻じ伏せた…セVでも今オフコーチ陣の首筋は寒い