【うつ病】持つべきは趣味の仲間と仕事先

公開日: 更新日:

 10余年間、うつ病のため老人が病床に伏すような幽閉状態になっていた越川正則さん(仮名、62歳)。光明が差し始めたのは、昨年の年明けごろからである。

 その4年前、川への投身自殺を決意した越川さんは、その直前に偶然目にした釣り仲間や登山仲間と一緒のスナップ写真に涙し、自殺を思いとどまった。

 そんな仲間からは、時折、安否を気遣う電話がかかってきていたが、いつも生返事で電話を切っていた。

「しかし、心の底では『もう一度、仲間たちと釣りや、山に登ってみたい』と思っていたのです」

 そのうち、越川さんは友人からかかってくる電話を取り、ポツリポツリと昔話をするようになる。そして昨年の年明け、運動靴を履いて外に出てみた。さわやかな青空で、少し気分がいい。冷たい風を浴びながら、近所の公園まで1時間ほど散歩をした。

 やがて、午前中の散歩が日課になった。体の調子がよさそうな日はゆっくり走ったり、ジョギングをしてみた。これを1年間続けたのである。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・大山悠輔「5年20億円」超破格厚遇が招く不幸…これで活躍できなきゃ孤立無援の崖っぷち

  2. 2

    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

  3. 3

    兵庫県・斎藤元彦知事を待つ12.25百条委…「パー券押し売り」疑惑と「情報漏洩」問題でいよいよ窮地に

  4. 4

    W杯最終予選で「一強」状態 森保ジャパン1月アジア杯ベスト8敗退からナニが変わったのか?

  5. 5

    悠仁さまは東大農学部第1次選考合格者の中にいるのか? 筑波大を受験した様子は確認されず…

  1. 6

    指が変形する「へバーデン結節」は最新治療で進行を食い止める

  2. 7

    ジョン・レノン(5)ジョンを意識した出で立ちで沢田研二を取材すると「どっちが芸能人?」と会員限定記事

  3. 8

    中山美穂さんの死を悼む声続々…ワインをこよなく愛し培われた“酒人脈” 隣席パーティーに“飛び入り参加”も

  4. 9

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  5. 10

    「踊る大捜査線」12年ぶり新作映画に「Dr.コトー診療所」の悲劇再来の予感…《ジャニタレやめて》の声も