寛解率30~40% うつ病は「磁気刺激」で吹き飛ばせる

公開日: 更新日:

 TMS治療は、患者がリクライニングチェアに座った状態で行う。刺激装置に付いた専用コイルを頭に当てて磁場刺激を与える。

「標準的には、10ヘルツの磁場で左前頭前野(左側のおでこ)を刺激します。4秒間(40発)の刺激を26秒間隔で75回(約40分間)繰り返します。これを週5回、平均6週間続けます」

■気になる副作用は?

 この磁場刺激によってうつ病に関与する脳の前頭前野の血流量が増大し、神経ネットワークが修復される。また、ドーパミンやノルアドレナリン、神経栄養因子なども関与している。これらの脳内の効果は、脳の血流を画像でとらえるスペクト検査などで確認できているという。

 副作用は、20~40%の人に治療中に頭痛、刺激部位の痛み、顔や額の筋収縮、不快感などが見られるが、治療を中止するほどではない。

 注意する有害事象では、けいれん発作の誘発が0・1%未満と報告されているが、けいれんの既往や服薬している薬の種類、要因となる寝不足、飲酒などを問診で確認することで十分防げるという。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  3. 3

    クマ駆除を1カ月以上拒否…地元猟友会を激怒させた北海道積丹町議会副議長の「トンデモ発言」

  4. 4

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  5. 5

    クマ駆除の過酷な実態…運搬や解体もハンター任せ、重すぎる負担で現場疲弊、秋田県は自衛隊に支援要請

  1. 6

    露天風呂清掃中の男性を襲ったのは人間の味を覚えた“人食いクマ”…10月だけで6人犠牲、災害級の緊急事態

  2. 7

    高市自民が維新の“連立離脱”封じ…政策進捗管理「与党実務者協議体」設置のウラと本音

  3. 8

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 9

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  5. 10

    引退の巨人・長野久義 悪評ゼロの「気配り伝説」…驚きの証言が球界関係者から続々