原因は「人生」と「生活」 認知症の問題行動は抑えられる

公開日: 更新日:

 先日、兵庫県西宮市で認知症介護に関わるさまざまな人が集まる「かいご楽快」が開かれた。その中で注目を集めたのが、認知症の「問題行動」だ。

 認知症で家族が苦しむことのひとつに「周辺症状」がある。これは「問題行動」とも呼ばれ、目的なく歩き回る「徘徊」、便を触る「弄便」、便など本来は食べないものを食べる「異食」、暴言、暴力などがある。

 介護者が、介護している親や配偶者を殺害する「介護殺人」の報道でも、「問題行動に追い詰められて」といった話がよく出てくる。

 しかし、「生活とリハビリ研究所」代表で、認知症や介護の正しい情報を発信し続ける三好春樹氏(理学療法士)は、「問題症状は抑えられる。それだけで、『認知症介護は悲惨、地獄』とするのは間違い」と指摘する。問題行動はすべて認知症のせいにされがちだが、たとえば介護施設では、その日の担当者によって問題行動が出たり出なかったりするという。

「つまり、担当者の対応に問題があるか、相性が合わないか。問題行動の原因の9割は、『問題介護』だと考えています。問題行動は、『問題介護に伴う老人の問題心理』と捉えるべき」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは

  4. 4

    柳田悠岐の戦線復帰に球団内外で「微妙な温度差」…ソフトBは決して歓迎ムードだけじゃない

  5. 5

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    ローラの「田植え」素足だけでないもう1つのトバッチリ…“パソナ案件”ジローラモと同列扱いに

  3. 8

    ヤクルト高津監督「途中休養Xデー」が話題だが…球団関係者から聞こえる「意外な展望」

  4. 9

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 10

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?