著者のコラム一覧
シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NY在住33年。のべ2,000人以上のアメリカの若者を取材。 彼らとの対話から得たフレッシュな情報と、長年のアメリカ生活で培った深いインサイトをもとに、変貌する米国社会を伝える。 専門分野はダイバーシティ&人種問題、米国政治、若者文化。 ラジオのレギュラー番組やテレビ出演、紙・ネット媒体への寄稿多数。 アメリカのダイバーシティ事情の講演を通じ、日本における課題についても発信している。 オフィシャルサイト:https://genz-nyc.com

ホウレンソウの葉で心臓の再生医療 米大学の試みが話題に

公開日: 更新日:

 ホウレンソウの葉を使って人の心臓を構築するという驚くべき試みが、マサチューセッツ州のワーセスター工科大学により「バイオマテリアル・ジャーナル」に発表されました。

 ランチタイムに研究者たちが皿の上のホウレンソウを見て気づいたのは、ホウレンソウの葉脈は心臓の血管によく似ているということです。そこで彼らは、ある実験を試みました。

 ホウレンソウの葉の細胞を葉脈だけ残して洗剤で洗い落としたのです。すると葉は透明になり、残ったのはセルロース(細胞壁)と葉脈の筋だけ。そこで哺乳類の細胞と相性がいいことで知られるセルロースの基質を、人間の心臓の細胞で埋めてみると、驚くべきことに細胞は葉脈の間に凝集し、5日後には脈打ち始め、最長で2週間動き続けたといいます。

 再生医療の世界では、細胞を3Dプリンティングして移植用臓器を作るバイオプリンティングなど、さまざまな方法で移植用の臓器を作る試みが続いています。しかし、その中で心臓は最も難しいといわれているのです。

 特に血液を運ぶ、分厚い筋肉の壁を構築するのが最大の壁です。この実験では、ホウレンソウの葉を何層にも重ね合わせることで、厚みのある構造を作れるのでは、という発想も生まれたそうです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    今オフ日本史上最多5人がメジャー挑戦!阪神才木は“藤川監督が後押し”、西武Wエースにヤクルト村上、巨人岡本まで

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希にリリーバーとしての“重大欠陥”…大谷とは真逆の「自己チューぶり」が焦点に

  3. 3

    日本ハム最年長レジェンド宮西尚生も“完オチ”…ますます破壊力増す「新庄のDM」

  4. 4

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  5. 5

    初の黒人力士だった戦闘竜さんは難病で入院中…「治療で毎月30万円。助けてください」

  1. 6

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  2. 7

    ドジャース佐々木朗希もようやく危機感…ロッテ時代の逃げ癖、図々しさは通用しないと身に染みた?

  3. 8

    ドジャース大谷翔平が“本塁打王を捨てた”本当の理由...トップに2本差でも欠場のまさか

  4. 9

    “条件”以上にFA選手の心を動かす日本ハムの「圧倒的プレゼン力」 福谷浩司を獲得で3年連続FA補強成功

  5. 10

    吉沢亮は業界人の評判はいいが…足りないものは何か?