著者のコラム一覧
神崎浩孝医学博士、薬剤師

1980年、岡山県生まれ。岡山県立岡山一宮高校、岡山大学薬学部、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科卒。米ロサンゼルスの「Cedars-Sinai Medical Center」勤務を経て、2013年に岡山大学病院薬剤部に着任。患者の気持ちに寄り添う医療、根拠に基づく医療の推進に臨床と研究の両面からアプローチしている。

「水」ならなんでもいいわけではない

公開日: 更新日:

「薬は水もしくは白湯で飲んでください」

 誰しも一度くらいはこんな説明を受けたことがあると思います。しかし、すべての「水」が安全というわけではありません。中には、薬と相互作用する水があるのはご存じでしょうか?

 じつは「硬水」という種類の水に相互作用の危険性があります。硬水はマグネシウムやカルシウムなどのミネラルを多く含んでいます。薬によっては、このミネラルが悪影響を与える場合があるのです。日本の水道水や天然水は「軟水」なので心配いりませんが、海外のミネラルウオーターの中には硬水がありますので注意してください。

 もちろん、すべての薬が硬水と相互作用するわけではありません。ただ、硬水との“飲み合わせ”が悪い薬は意外に多いので、覚えておきましょう。

 先ほど説明したように、原因となっているのはマグネシウムやカルシウムといったミネラルです。まずは、マグネシウムと相互作用のある薬を挙げてみます。

 マグネシウムとの相互作用で起こる悪い影響は「吸収低下」です。薬の成分が体に吸収される量が少なくなるため、効果が減弱してしまう可能性があります。そうした薬の代表的なものは、抗アレルギー薬「フェキソフェナジン」、高脂血症治療薬「ロスバスタチン」、骨粗しょう症治療薬「アレンドロン酸」が挙げられます。また、抗生剤の中にはマグネシウムによって著しく吸収が低下するものがあるので気を付けましょう。

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