“新しくない”新薬が続々登場 古い薬が見直されているワケ

公開日: 更新日:

■かつて薬害を起こした薬も

 薬の見直しは、かつて薬害で消えた薬にも及んでいる。

 2008年10月に抗多発性骨髄腫薬として認可された「サリドマイド」(商品名サレドカプセル)は1957年に開発された睡眠鎮静薬。日本でも1958年から不眠症、手術前の鎮静、つわり止めなどに広く使用されていた。ところが1960年ごろ、サリドマイド内服が重度の先天異常や胎児の死亡を引き起こすことが世界各国で問題となり、販売中止となっていた。

「その後、サリドマイドに抗炎症・免疫調節作用、血管新生抑制作用などがあることが判明。多発性骨髄腫に対する有効性が認められたことから、1999年に米国で承認され、その後、欧州などでも使用されるようになっています」

 抗マラリア剤である「クロロキン」は、眼底の黄斑障害により視野が狭くなるという重篤な薬害を引き起こした。しかし、2015年からクロロキンの誘導体ヒドロキシクロロキン(プラケニル)が、皮膚及び全身性エリテマトーデス、関節リウマチの治療薬として使われている。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは

  4. 4

    柳田悠岐の戦線復帰に球団内外で「微妙な温度差」…ソフトBは決して歓迎ムードだけじゃない

  5. 5

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    ローラの「田植え」素足だけでないもう1つのトバッチリ…“パソナ案件”ジローラモと同列扱いに

  3. 8

    ヤクルト高津監督「途中休養Xデー」が話題だが…球団関係者から聞こえる「意外な展望」

  4. 9

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 10

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?