えのきどいちろうさん 続発性の脳腫瘍と「一生付き合っていく」

公開日: 更新日:

 確かに、目の裏のあたりにピンポン球ぐらいの白い影がありました。「早期なんですか? 死ぬんでしょうか?」と尋ねるボクに、先生は「それは脳外科の担当なので、午後、脳外科に行って聞いてください」とだけ言って診察が終了しました。

「えーっ?」となって、だいぶ動揺しました。午後の診療時間までの間、石段にひとり座り込み、「脳腫瘍」という現実の重さにすっかり打ちのめされてしまいました。

 結局、脳外科で脳腫瘍にもいろいろあり、ボクの場合はその中の「脳下垂体腫瘍」で、しかも「良性」だと知らされました。良性であってもできた場所によっては手術が難しいこともあるそうですが、ボクの場合は場所もよくて、取りやすいところだったみたいです。「お仕事の都合のいいときに入院してください」という具合で、緊迫感は一切ありませんでした。

■手術から5年後に再びガンマナイフ治療を受けた

 その年の11月に入院を決めたのは、出版業界の年末進行を逃れるため。2カ月分の仕事がサボれるからです(笑い)。当時、雑誌のコラムやラジオなどレギュラーが何本もあったのですが、お休みをするにあたって事情を説明すると、みんなとても優しくしてくれるんです。脳腫瘍という病名のインパクトがなせる業でしょう。この調子で女の子を口説いたら誰でもOKしてくれるかも……と思ったくらい(笑い)。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  2. 2

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 5

    広島・大瀬良は仰天「教えていいって言ってない!」…巨人・戸郷との“球種交換”まさかの顛末

  1. 6

    広島新井監督を悩ます小園海斗のジレンマ…打撃がいいから外せない。でも守るところがない

  2. 7

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  3. 8

    令和ロマンくるまは契約解除、ダウンタウンは配信開始…吉本興業の“二枚舌”に批判殺到

  4. 9

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  5. 10

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か