えのきどいちろうさん 続発性の脳腫瘍と「一生付き合っていく」

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 確かに、目の裏のあたりにピンポン球ぐらいの白い影がありました。「早期なんですか? 死ぬんでしょうか?」と尋ねるボクに、先生は「それは脳外科の担当なので、午後、脳外科に行って聞いてください」とだけ言って診察が終了しました。

「えーっ?」となって、だいぶ動揺しました。午後の診療時間までの間、石段にひとり座り込み、「脳腫瘍」という現実の重さにすっかり打ちのめされてしまいました。

 結局、脳外科で脳腫瘍にもいろいろあり、ボクの場合はその中の「脳下垂体腫瘍」で、しかも「良性」だと知らされました。良性であってもできた場所によっては手術が難しいこともあるそうですが、ボクの場合は場所もよくて、取りやすいところだったみたいです。「お仕事の都合のいいときに入院してください」という具合で、緊迫感は一切ありませんでした。

■手術から5年後に再びガンマナイフ治療を受けた

 その年の11月に入院を決めたのは、出版業界の年末進行を逃れるため。2カ月分の仕事がサボれるからです(笑い)。当時、雑誌のコラムやラジオなどレギュラーが何本もあったのですが、お休みをするにあたって事情を説明すると、みんなとても優しくしてくれるんです。脳腫瘍という病名のインパクトがなせる業でしょう。この調子で女の子を口説いたら誰でもOKしてくれるかも……と思ったくらい(笑い)。

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